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アスベスト輸入の把握不足:アスベストラボ

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アスベストは今も輸入されている?


アスベスト輸入の把握不足

 

税関の現場は日々大量の輸入申告の処理に追われている。

近年、航空便の普及などで輸入申告は急増。

財務省の統計によると、年間の輸入申告は約2352万件(2014年)にのぼる。

しかし、税関の職員数はほぼ横ばいで職員の負担が増すばかりである。

 

そういった背景があり、アスベストの輸入申告を見逃して許可した可能性が強まっている。

東京・大阪・神戸の3税関が輸入申告8件を許可した疑いがかけられた。

3税関がアスベストの輸入申告を許可したのは2012年9月~16年4月。

16年9月に各税関に輸入許可の経緯を取材し、同12月に情報開示請求をしたところ、輸入者から別の品目への訂正願いが出されていることがわかった。

これは、税関側が審査の不手際に気づき、輸入者側に働きかけて訂正願を提出させたと疑わざるを得ない。

 

輸入許可から長期間たったいま、本当にアスベストが含まれていなかったのかの確認は難しい。

3税関は「個別の審査の内容は答えられない」として、審査ミスの有無や、税関が実物を確認したかどうかなどを明らかにしていない。

現在、アスベストの輸入や使用が禁止されているとはいえ、こういった疑いがある以上、厳格に調査・管理すべきである。